⑦後藤回漕店(海岸通)
後藤勝造と後藤新平の繋がりが鈴木商店の台湾進出の契機に
明治10(1877)年、神戸・海岸通3丁目の現本社所在地に蒸気船問屋後藤勝造本店(現・後藤回漕店)を創業した後藤勝造は、意欲的に業務を海外に拡げ明治28(1895)年、台湾総督府民政長官・後藤新平の強い勧めにより台湾進出を果たした。
折しも台湾樟脳に商機を探っていた鈴木商店の金子直吉は後藤勝造を通じ、後藤新平の知遇を得て台湾への本格進出に乗り出した。
鈴木商店と後藤回漕店との繋がりは、物流面でのビジネスのみならず、後藤勝造が保有していた東川崎町のみかどホテルを買い取り鈴木の本店としたことからも信頼関係が偲ばれる。